2022.05.25

51期上善水如「奉仕活動から地域や社会を学び人格を磨く」

 5月21日(土)に新入職員は田植え、2年目職員は氷川神社のホタル自生にむけた境内清掃の奉仕活動に参加いたしました。どんよりとした曇り空から急な悪天で、土砂降りにあたりながらも一生懸命に活動してくれた皆様ありがとうございました。それぞれの奉仕活動を通して多くの学びや気づき、地域の方々との繋がりを感じることができたのではないかと思います。

 私は、昨年に続き田植え活動に参加させていただきました。毎日食べている「お米」が、どのように収穫されるのかという知識は当然知っていますが、「お米作り」を実体験することで初めて見えてくる学びや気づきがあります。例えば、昔は拡大家族で家族総出や地域が協力し合ってお米作りをしていた農家さんがほとんどでしたが、核家族化により農家さんの家族も小さな規模となり、田んぼを維持することもできず辞めてしまう農家さんが多くいるのが現状です。さらに、田んぼを辞めそこに土を盛り植木屋さんに貸し出してしまい田んぼに戻すことのできない状況が発生していることや、それにより「お米」の収穫量も年々減ってきていることなどが見えてきます。また継続している農家さんでも、機械化が進み、昔のように農家同士で連携し協力するといった地域の繋がりが希薄になっている現状にも気づきます。また、当たり前のことですが「土」「水」「太陽」などの大自然の恵みがあって初めて「美味しいお米」が収穫される、自然への感謝の気持ちが沸き上がってきます。5月21日は、たまたま大雨が降り、あぜ道の雑草でさえ重要な役割を果たしていることに気づくことができました。同時に、あぜ道に雑草がない場所では、ぬかるみがひどく歩く事もできないこと、その原因は除草剤が散布され根が死んでいる現状も知ることもできます。

 氷川神社で行われているホタル自生にむけた取り組みでは、昔は大宮の氷川神社で捕れたゲンジボタルを天皇陛下にご献上していた歴史があります。今も昔も緑豊かで綺麗な湧水が出ている氷川神社の環境は変わらないのに、なぜホタルが自生しなくなったのかなど活動を通して考える機会にもなります。
私たち人間が豊かで快適な生活を享受する中で、環境を壊している現状や日本国内の食糧事情、その未来などといったあらゆる課題について、このような身近な活動に参加することで思いを馳せることができます。
また、同時に「働くこと」についても考えさせられます。私たち毎日興業の仕事は、建物の掃除や点検をしたり、事務であればお金を計算したりとそれぞれの役割において仕事をしています。それは企業活動としての働きで、その日々の働きの中で未来がより良くなるよう知恵を絞り、一生懸命に働くことの責任を感じるとともに、それ以外にも、地域や社会といった公に尽くす働きが多くあることにも気づきます。お給料がもらえる、もらえないといったことを価値判断とするのではなく、ひとりひとりがその地域や社会でできる「働き」を見つけ、活動することが真の「働く」という意味であり、それが「奉公」であると思います。

 奉仕活動を通して自身の視座を高く、そして視点を広げることができることは、自分の可能性を広げ自分自身をさらに磨き上げることに繋がっていきます。また、より豊かで幸せな仕事や人生を送るためのヒントがもらえると感じています。
会社との繋がりがある様々な奉仕活動に、毎日興業グループ全体で積極的に参加してまいりたいと思います。